

2007年7月よりISOの社内勉強会を開始し、2008年3月中旬より品質マニュアル作成開始、7月より品質マニュアル通りに実施、9月に初回一次審査、11月に初回二次審査そして12月に認証取得することができました。
勉強会を開始してから認証取得まで1年半、この間、私たちは勉強会から品質マニュアル作成・実施、初回一次審査、二次審査とすべて社内の人間だけで行い自力で認証を取得することができました。
当社が、ISO9001品質マネジメントシステムの認証を取得しようと考えたのは、2008年が創立25周年にあたり、当社のマネジメントシステムをISO9001品質マネジメントシステムに基づいて構築し、会社の基盤を確立しようと考えたからです。
当社は、社長以下6名の時代が長く続き、2004年より社員が増加し始めて現在、社員は20名です。6名の時代は、カリスマ営業マンである社長の考え、意見が指針であり規定、基準であり、即決即断で迅速に対応してお客様とメーカの信頼を頂き、発展してきました。しかし、社員が増えるに従って、問題が生じるようになり、必要に応じてその都度、規定や基準を作成してきました。そして、マネジメントシステムとして統合することが次の課題となりました。幸いゼロの状態からのマネジメントシステム構築であり、同じ構築ならば社会で認められているISO9001品質マネジメントシステムでトータル的に構築することにしました。
当初(2007年夏)には、大部分の社員が「ISOの言葉は聞いたことはあるが何かは分からない」という状態であり、「ISOとは」の勉強会から始めました。全員参加が社長の強い意向であり、勉強会は毎月1回土曜日に社内の推進者が講師となり行いました。
勉強会の資料は、社員手作りのPower Pointでイラストに社員の顔写真を使ったりして身近に感じられるように工夫し、勉強会を重ね「ISO」が少しずつ分かってきて「行けそうかな」と思えるようになってきましたが、規格の勉強が始まった途端、慣れない規格の表記にこれまでの勉強会で付いた僅かの自信も吹っ飛び、認証取得なんて「無理」と意気消沈してしまいました。
規格の表記アレルギー解消に、インターネットで探した「口語訳ISO9001」を使い規格の勉強会を重ね、規格が少し身近に感じられるようになり、認証取得に再び前向きになってきましたが、この時推進者がコンサルタントを頼まないで自分たちだけで認証を取得する「自力認証取得」を提唱しましたが、社長以下全員が「そんなことはとても無理、無理」と無言で静かで且つ強い拒否反応が蔓延しました。
しかし、推進者はアイソ・ラボ株式会社の平川氏という方が提唱する「コンパクトISO」をインターネットで知り、資料を取り寄せ、
これならばこの会社で「自力認証取得」出来ると、9月にISOの「自力認証取得セットA」の1年契約をしていました。(アイソラボHP)
2月末にISO推進チームが、8名のメンバーで発足し週に2回当社のテレビ会議にてミーティングを行うなど活動を開始しました。
最初、品質マニュアル作成に向けての勉強会を行い、見本などを参考に、当社に沿ったマニュアル作成に取り掛かりました。
規格はそれなりに勉強したし、品質マニュアルの見本もあるし、見本を当社に置き換えるだけだからと少し安易に考えていましたが、実際に品質マニュアルを作成しようとすると、規格の意味するところが分からなかったり、どの様に規定したらよいのか分からなかったりで、最初は中々進みませんでした。
4月末に社員旅行が計画されており、何とか社員旅行前までに品質マニュアルを完成することを目標に土曜日には、関東営業所、関西営業所のメンバーも名古屋に参集して一同顔を合わせて一緒に取り組みました。業務に応じて品質マニュアルの作成箇所を分担し、それをISO推進チームミーティングで確認して進めました。
ISO推進チームミーティングには社長も時間が許す限り参加し全員参加を率先垂範しました。社員20名の内、8名がISO推進メンバーであり、月、木の2時間、テレビ会議でISO推進チームミーティングを行うため、この間他のメンバーが、協同して支え合いました。またISO推進メンバーと他のメンバーの間で認証取得に対する意識や内容理解の差がでないように、週1回進捗状況を共有するなど全社一丸となって取り組みました。
計画通り、4月末の社員旅行前に品質マニュアルが完成し、ホッとして社員旅行に参加しました。完成した品質マニュアルは、それなりに自信もありましたが、自分たちだけ作成したものであり、これで本当に良いのだろうかと一抹の不安もありましたが、社外のプロの方にチェックして頂いた結果、「よく出来ている」と評価していただいた時は本当に嬉しく、皆で喜び合いました。
5月には帳票作成を分担して取り組み、6月から試用開始すると同時に、全社員への品質マニュアルの共有を開始しました。7月から本格的に運用を開始しましたが、現状行っているやり方をマニュアルにしたとはいえ、これまでとは違う手順や帳票を使用することもあり、慣れない作業にとまどい以前の方法で作業してしまったり、なかなか定着しませんでしたが問題点や疑問点をひとつひとつ解決し、マニュアル改定を重ね、自分達にとって使いやすいマニュアルへと社員全員で作り上げることができました。
7月末の内部監査員研修を行い、模擬審査でも良い評価を受けましたので、9月の初回一次審査は自信を持って望むことが出来ました。軽微な不適合1件と数点の観察点を指摘されましたが、直ぐに対応しました。11月の初回二次審査も軽微な不適合2件と数点の観察点を指摘されましたが、これも直ぐに対応しました。
審査での指摘事項は、いずれも品質マネジメントシステムをより効果的にするためのもので本当に納得できるものでした。
実際に業務をしている社員が、自分たちの業務を品質マニュアルにまとめることに苦労はしましたが、その甲斐あって、審査員からは、「この品質マニュアルは大変よく出来ている、自分たちのものになっている、コンサルタントが入ったものより良くできている」と評価されました。自力認証取得を目指した目的は、認証を取得して終わりではなく、実施・継続的改善を行うには、自分たちで作成した品質マニュアルでなければいつまでもコンサルタントに依存し、本当の改善が出来ないと考えたからで、その後も更なる改善に向けて取組んでいます。
自力認証取得活動を通して多くの体験を得ました。チームでのPlan作成から始まってPDCAを回し、気持ちを一つにする想いの分かち合いから始まって全員発言のチームミーティング、集中と分散しての取り組みなどによりメンバーは大きく成長しました。そして何よりも認証取得で大きな自信を得ることができました。今は自力認証取得して本当に良かったと思っています。今後も更なる改善に向けて取組んでまいります。
以上